『おまえはクビだ』 世知辛い話
西島「いや、あの・・・ブログの更新が止まってるのは飽きたわけじゃなくて」
北方「誰も見てねぇから大丈夫」
西島「正論で殴ってくるなよ」
北方「で、なんだっけ」
西島「ワールドウォーZの書籍版読んだんだけども」
北方「ああ俺それ読んでねぇな」
西島「マジで?」
北方「映画は見たけどな。でも原作は違うって言うね」
西島「原作はなんかね。もうすごいゾンビ映画愛に溢れてて・・・」
1時間後
西島「どうよ、読みたくなっただろ?」
北方「前から思ってたんだけど」
西島「何?」
北方「お前、おすすめ下手だよな」
西島「は?」
北方「いや、なんかね。なるほどなーってなって読もうとはなんない」
西島「嘘ぉ!」
北方「いや、マジで」
西島「お前、このブログの根幹を・・・・・・」
北方「ちょっとやってみ」
西島「嫌だよ、この流れで。つーかあれだよな。お前はおすすめうまいよな」
北方「そうか?」
西島「なんかおすすめしてよ」
北方「ジャンルは?」
西島「ジャンル・・・・・・・アレ、おすすめじゃないやつ」
北方「おすすめじゃないやつ?」
西島「お前がつまんないと思うやつを俺が読みたくなったらお前の勝ち」
北方「いいじゃん。それで思い出したやつがある」
西島「おう、来いよ」
北方「なんかね、生首が出てきて」
西島「ちょっと待って」
北方「男が生首を拾って飼う、みたいな話」
西島「えっ、何それ、面白いの?」
北方「だから面白くないんだって」
西島「笑」
北方「すげえ虚無だった」
西島「虚無?ジャンル的には変な生き物飼う系なのか」
北方「つーか押しかけ女房系?でなんか虚無なんだよ」
西島「それがわかんねぇ。例えばどんな話があんの?」
北方「学校についてきちゃた回があって」
西島「わかった。カバンに入ってたんだ」
北方「そうそう」
西島「ベタだな」
北方「で結局はバレずに済むんだけど」
西島「えっバレそうになってごまかすみたいな話があるんじゃねーの」
北方「ない」
西島「ないのか」
北方「その後河原でクラスメイトの女に見つかるんだけど」
西島「ほん、それで」
北方「えっ覚えてねぇ」
西島「なんだそれ」
北方「なんかねすごい虚無だったのは覚えてる」
西島「生首題材にして虚無にはなんねぇだろ。タイトルは?」
北方「覚えてねぇ」
西島「それお前の夢なんじゃね」
北方「夢か」
西島「病んでるな」
北方「いや確かにあったんだって」
西島「探すか。ジャンルは?」
北方「ギャグ漫画?」
西島「これ?」
北方「それじゃない」
西島「これか」
西島「これ」
北方「違うんだって」
西島「つーかアレだな」
北方「何?」
西島「意外と生首漫画あるんだな」
北方「な」
西島「世の中には生首クラスタがいるってこと?」
北方「生首界隈がある」
30分後
西島「ねぇぞ!」
北方「俺もずっと探してたんだけど」
西島「生首じゃないとか」
北方「生首じゃない?」
西島「アンドロイドの首だけだったみたいな」
北方「えっわかんねぇ」
西島「いつ読んだ?」
北方「数年前」
西島「お前がそれ読んだときすげぇ病んでて犬かなんかが生首に見えてたってことは?」
北方「病みすぎだろそれ」
西島「どこで読んだ?」
北方「ウェブ連載で商業作品だったと思うんだけど」
西島「連載終了作品に載ってたり」
北方「どこで読んでたっけな」
西島「ちょっと探してみて」
北方「おん」
1時間後
北方「ない」
西島「そんなことある?」
北方「読んでるとこ全部探したけどない」
西島「商業だと思ってたけどインディーズだったり?あるじゃんアプリとかだと商業の方からインディーズに飛べたりするから」
北方「商業でこれはヤバイってなったから商業だと思うんだけど」
西島「そんなに?」
西島「つーかさ」
北方「うん」
西島「タイトルねーと無理だべ」
北方「俺記憶力無いじゃん」
西島「知ってるよ!」
さらに1時間後
西島「なんかもうさ、すげぇ読みたくなってる自分がいる」
北方「おすすめ成功してた」
北方「なんでねぇんだよ」
西島「こんなに探してんのにな」
西島「これは?『お前はクビだ』」
北方「画像」
西島「これ」
北方「それだ!」
西島「マジで!なんか泣けてきた」
北方「どこで読める?」
西島「わかんねぇ。作者のツイッターがあった」
北方「マンガワンで連載」
西島「へぇ」
北方「無い」
西島「そんなことある?」
北方「連載終了作品がまずないから」
西島「単行本化されてないの?」
北方「無いだろ」
西島「断言すんじゃねーよ」
北方「いや、すげぇ読みたいんだけど」
西島「ここまで来たのにな。ちょっと作者に凸してみるか」
北方「お前やれよ」
西島「俺が?お前が言い出したんだろ」
北方「読みたいだろ?」
西島「わかったよちょっと待ってろ」
西島「文面これでいい?」
北方「さっさと送れよ」
西島「深夜の4時だが」
翌日
西島「作者の吉本先生から返信来た」
北方「どうって?」
西島「単行本の予定はないって。しばらくしたらアプリからも消えるから今は読む方法がないと。でも探してくれて嬉しかったって」
北方「なんか悲しいな」
西島「ウェブ連載の闇だよな。紙だけの時代より連載のハードルは下がったけど人気が出ないと人知れず消滅するっていう」
北方「悲しいな」
西島「失われし物語だな。他にも結構あるんだろうなそういう作品」
西島「すげぇ読みたい」
北方「俺も」
西島「俺今地球上で一番「お前はクビだ」を読みたい人かもしれない」
北方「そんなに!?」
西島「吉本先生めっちゃいい人だったからな。それで俺小学館に単行本化希望のメール送ってきたから」
北方「お前めっちゃいいファンじゃん」
西島「作品全く読んでないのにファンだから」
北方「なんか読めるのないの?」
西島「ツイッターのトップから読切に飛べるな。読んでみるか」
北方「どうだった?」
西島「うん・・・・・・」
今日のまとめ
西島「何様のメモ帳は吉本先生と「お前はクビだ」の単行本化を応援します」
北方「この流れで!?」